【本気のバースプラン】1番くわしい、バースプランの具体例・回答集

産院に「バースプラン」を提出しなければいけません。でも「どんなお産をしたいですか?」と聞かれても全く思い浮かびません。逆に「どんなお産があるんですか?」と聞きたいくらいです。一体、なにを書けばいいのでしょうか?

そんな疑問に答えます。

 本記事の内容

実際に筆者が出産した経験から、「バースプランにこれを書いておいてよかった」という満足した点、逆に「次回の出産時は絶対リクエストしよう」という反省点など、実体験を踏まえて解説します。

※この記事は、医療機関での出産を前提としています。

バースプランとは?→出産中起こりそうな”いや~なこと”を予想して、フラグを折るための手段です

バースプランはなぜ必要?

バースプランを妊婦さんが自ら考えて書くのは、お産がどういうものかをしっかり調べてイメトレするための産院からの「宿題」です。

教科書的には「バースプランとは、自分はこういうお産をしたいという計画のことです」と教えてくれますが、”ロジカル育児”的には逆です。「こんなお産だけはしたくない」というアクシデントを洗いざらいピックアップして、予防策を張るための計画書だと考えています。

詳しく見ていきましょう。

バースプランを書くとき1番参考になるのは、先輩ママの”出産の失敗談”

初産の人は出産中にどんなアクシデントが起こるかを想像するのは難しいですから、先輩ママたちの失敗談や心残り、後悔したことをブログやSNSで調べて、自分に当てはめて考えてみるといいでしょう。

ぶっちゃけ、ネットで「バースプラン 書いとけばよかった」で検索すると全部埋まります

ではバースプランの具体例にいきます。

バースプランの具体例:よくあるバースプランの質問と回答をまとめました

ポイントは、「何をしたい、したくない」というリクエストに加えて「なぜそれを希望するのか」と理由をしっかり伝えることが重要になります。あなたがどんな価値観を持っている人なのかがわかれば、バースプランを受けとった助産師さんチームは、あなたとの正しい接し方がイメージしやすくなるからです。

今回の妊娠についてどう思っているか?

妊娠がわかったときどのような気持ちでしたか?/今回の妊娠についてご家族とはどんなお話をしていますか?

素直な気持ちを書いてOK

  • 夫婦ともに待ち望んでいたので、嬉しいの一言です!
  • 5年の不妊治療を経て妊娠したのでもちろん嬉しかったですが、流産の心配ばかりで楽しいマタニティライフは送れませんでした。
  • いつか赤ちゃんが欲しかったので嬉しかったですが、正直お金の心配が大きかったです
  • 仕事で昇進したばかりだったので、正直「失敗した」と思いました
  • 親になる自信が全くなく、子どもは欲しくなかったので戸惑いました
  • まだ結婚して日が浅く、また慣れない土地に引っ越してきたばかりなので、ここで子育てできるのかと不安でいっぱいでした(今も不安です)
  • 私に遺伝性の病気があるため、赤ちゃんに遺伝しないか心配でした

考えるためのヒント

妊娠が発覚したのなんて、もう8ヶ月も前のこと・・・。この質問に答えるためには、シンプルに素直な気持ちで当時のことを振り返るだけでOKです。「嬉しかった」だけなら一行で終わらせていいですし、不安や戸惑いがあったなら素直に書きましょう。もしその不安や問題が引き続き解決せずに残っているのなら、産院のスタッフがサポートしてくれるはずです。(産院と提携しているソーシャルワーカーを紹介してくれたり、産後のメンタルケアを特に注意してみてくれたり、気を配ってくれるかもしれません。)

どんなお産にしたいか?

どんなお産にしたいですか?/お産中どのように過ごしたいですか?

カテゴリ別に回答しよう。優先順位も示せるとOK!

  • 夫について
    • お産を通して、夫を「父親」にしたいです。お産の状況について何か説明がある時は、夫に向かって話してください。
    • 夫はグロテスクなものが苦手なので、血や排出物が夫の目に入らないように配慮してください
    • どこを押す、さする、といった痛みの緩和ケアの方法を夫に説明してください
  • 陣痛の乗り越え方について
    • ソフロロジーで産みたいので、やり方を指導してください
    • なるべく一人になりたくないので、陣痛中は必ず誰かそばにいてほしいです
    • 他の人の叫び声を聞くとトラウマになりそうなので、陣痛中は他の妊婦さんと離れた場所で過ごしたいです
    • 陣痛中はなるべく穏やかに過ごしたいので、音楽を控えめにして照明は暗くしてください
    • 褒められるとやる気が出るタイプなので、とにかく褒めてください
    • 痛みを逃す姿勢や呼吸法などが間違っていたら、私が理解できるまでしつこいくらい教えてください
    • ○○のアロマオイルを焚きたい/バランスボールやゴルフボールを使いたい
  • 医療スタッフとのコミュニケーションについて
    • お産に主体的に参加したいので、お産の進行状況や赤ちゃんの状態を詳しく教えてください。内診・投薬を実施する際は、何の目的でどんなことをするのか説明してほしいです
    • お産中に赤ちゃんに悪いことが見つかったとしても、その場で真実を伝えてください
    • 担当してくれる助産師さん、先生の自己紹介が聞きたいです

考えるためのヒント

初マタさんは自分に合った「陣痛の乗り越え方」をイメージできなくて当たり前です。例えば、陣痛中にアロマを焚いたら楽になるかどうかなんて、その時にならないとわからないものです。そんな時は「陣痛中に苦しそうにしていたら、アロマを焚きたいかどうか聞いてください」と書けばいいのです。

自分の希望をはっきり伝えるのが苦手な人ほど、「バースプランにはこう書いてあるけれど、今の気持ちも同じか?をお産中に確認してほしい」とあらかじめお願いしておくことで、陣痛中のモヤモヤや後悔をなくせます。

お産のイメージ

あなたの持つ、お産のイメージを教えてください

素直な気持ちでOK→あなたの価値観・キャラクターが伝わると良い

  • 怖さで、自分のことだけに必死になりそう
  • 夫に励まされる中、二人で産むという感じ
  • 出産にまつわる事故が怖くて、無事に産声を聞くまで安心できない
  • 赤ちゃんがきつい産道を通って、必死に産まれようとしている

考えるためのヒント

お産=陣痛の恐怖、と正直に書くのは全く悪いことではありません。あなたが特に痛みに弱いタイプであれば、助産師さんは痛みの緩和に集中して、パニックにならないようサポートしてくれるでしょう。

「陣痛は赤ちゃんが頑張って会いにきてくれようとしている証!」と考えるポジティブな方には、助産師さんは「赤ちゃんも頑張ってるからお母さんも頑張って」とか「もうすぐ会えるよ」とか勇気の出そうな声かけを行ってくれるかもしれません。

入院期間中の過ごし方

 

入院期間中どのように過ごしたいですか?

カテゴリ別に回答しよう。面会について、授乳方針、メンタルケア、身体の休め方などが主なテーマです

  • 面会について
    • 夫と実の両親以外、面会を断ってください
    • 義両親の面会時間は15分以内になるように声をかけてください
  • 授乳方針・赤ちゃんのお世話
    • なるべく身体を休めたいので、夜間は赤ちゃんを預かってください(ミルクをあげてもらうことに抵抗はないです)
    • 完全母乳で頑張りたいので、授乳の方法やケア用品を詳しく教えてください
    • 産院にある搾乳機を色々試したいので、使い方を教えてください
    • 赤ちゃんが受ける検査やその結果について、詳しく説明してほしいです
    • 母親学級に参加できなかったので、赤ちゃんのお世話について何も知りません。沐浴やおむつ替えの指導を丁寧にお願いします。(できれば動画を撮りたいです)
  • メンタルケア・身体の回復
    • 産後すぐ後陣痛に備えて、痛み止めを投薬してほしいです
    • 産後頼れる人がおらず不安でいっぱいなので、なるべく助産師さんにたくさん話を聞いてもらいたいです
    • 入浴が一番の癒しなので、シャワーの時間だけは絶対に確保したいです
    • つい張り切ってしまう性格なので、ゆっくり休むようこまめに声かけがほしいです

考えるためのヒント

産後は無理せずゆっくり休む、がセオリーです。しかし人によって「何もかも放棄して全力で寝たい」のか、「ひっきりなしに面会に応じた方が気が紛れて元気になる」のか、リラックス方法は様々です。あなたが早く回復するためにどのように過ごす必要があるのか、疲れている中でも最低限頑張りたい赤ちゃんのお世話は何なのか、優先順位を整理しておくといいでしょう。

夫や家族へのリクエスト

分娩中や入院期間中に旦那さん、ご家族にしてもらいたいことはありますか?(旦那さんがしてあげたいことを書いていただいても構いません)

旦那さんが「父親」になるチャンスです!この質問はぜひ旦那さん自身に「妻のために何をしてあげたいか」を考えてもらいましょう

  • 夫が父親になることについて無自覚なので、お産は命がけだとわかってほしい
  • 夫に痛みのケア(腰をさする、お尻を抑える)をお願いしたいのですが、なぜそれをやるのかも理解してほしい
  • 汗を拭く、水分補給は夫に担当してほしい
  • 出産直後、赤ちゃんに夢中にならずねぎらってほしい!
  • 赤ちゃんのお世話方法を、粉ミルクの作り方や哺乳瓶の洗い方までマスターしてほしい

考えるためのヒント

もしもバースプラン策定に前向きに取り組んでくれないようなら、要注意です。「今は育児に無関心そうだけど、実際に赤ちゃんの顔を見たら目覚めるはず!」という幻想は今すぐ捨てて、夫なしのワンオペ育児でも生活が回るように、各種サポートサービスを申し込むのが賢明です。それくらいの覚悟で、この質問には真剣に向き合ってもらいましょう。

医療スタッフの関わり方

あなたのイメージするお産を実現するために、医療スタッフはどのようなサポートができますか?

今まで書いてきた内容を元に、どんなサポートをしてほしいか書き足す

  • 夫に対してお産へのポジティブなイメージを伝え、お産に積極的に関われるようにしてほしい
  • 何人か助産師さん・看護師さんが付いてくださる場合、人によって言うことが違うと混乱するので統一してほしい
  • 子どもは二人以上欲しいと思っているので、最初のお産がトラウマにならないよう優しく励まして欲しい
  • 頭で状況を理解できたほうが頑張れるので、お産の進行状況や処置内容を詳しく説明して欲しい
  • 産院で貸し出している陣痛グッズや赤ちゃんのお世話グッズがあったら、状況に応じてどんどん紹介して欲しい
  • 出産直後にホルモンバランスの変化でナーバスになっていたら、前向きな声かけをしてほしい

考えるためのヒント

助産師さんは、職人です。自身の経験から最適な声かけや介助を行ってくれます。でも、人間ですから「合う人」「合わない人」がいるわけです。「熱く叱咤激励してもらったほうが前向きに頑張れる」と思う妊婦さんと、「淡々と状況説明してもらったほうが落ち着いて取り組める」と感じる妊婦さんでは、対応は変わるべきです。自分はどういう価値観で、何は好きで/苦手で、どんなことに関心があるかが伝わるように、理由を添えておきましょう。

出産直後、赤ちゃんとどう過ごしたい?

出産直後の赤ちゃんとの過ごし方について希望があれば教えてください

産院によってできる内容は様々。赤ちゃんとの触れ合いを大切にしたいのか、赤ちゃんは医療スタッフにお任せして即休息モードに入りたいのかを明確に

  • カンガルーケアがしたい
  • 疲労から回復するまで赤ちゃんのお世話をするのは怖いので、ずっと預かっていて欲しい
  • できる限り照明を落とした部屋で、一緒に過ごしたい
  • 夫と3人で写真を撮ってほしい(構図の指定も)
  • すぐに母乳を飲ませたい
  • 身長や体重など、測定値をすぐ知りたい

考えるためのヒント

出産直後は赤ちゃんの測定や、あなたの絶対安静(体調のモニタリング)など色々やることがあります。産まれた→即・おむつ替え!授乳!ではありません。出産直後の猛烈な疲労と興奮の中をどう過ごしたいか・・・、ベッドに横になりながらなのでできることは少ないですが、イメージして要望を書いておきましょう。特にやりたいことはない場合、「特になし!とにかく休みたい!」でもOK。

経産婦の方へ。前回のお産でよかったこと・悪かったこと

お産経験がある方は、その時の良かったことや嫌だったことを教えてください

経産婦各位、素直な気持ちで書きましょう!

考えるためのヒント

筆者は次回出産時、「助産師さんのうち一人が明らかにバースプランを読んでおらず、『絶対にこれは言わないで』とNG指定した声かけを連発したので、勘弁してほしかった」と伝えるつもりでいます。逆に嬉しかったこととしては、「陣痛のクライマックスになって『無痛分娩にしてほしい』と懇願したのですが、今さら無痛分娩に切り替えることができるのか、諦めずにちゃんと各部門に確認をとってくれたこと」です。正直筆者も「無理だろうな」と諦めつつ頼んでいたので、1分くらいで「ダメ」と返事が来ると思っていました。しかし助産師さんは15分くらいかけて本当に医師・麻酔科医に相談してくれた上、「なぜ今から無痛分娩に切り替えることができないのか」は、丁寧に担当医から説明がありました。これは筆者がバースプランに「論理的に説明してもらえたほうが頑張れる」と書いていたからで、無痛分娩の夢は潰えましたが、この時確かに心が救われました。

珍しいバースプラン:リクエストできる意外なこと

「せっかくの出産だから、思いっきり自分らしく過ごしたい」と前向きに考えるのは、とてもいいことです。「何か面白いことをしたいけれど、何をリクエストできるかわからない」と迷ったら、健診の際、助産師さんをつかまえて「今までみたバースプランの中で、面白いなって思ったものありますか?」と聞いてみましょう!

産院によってやれることには制限があるので、その産院に勤める助産師さんが教えてくれることは1番参考になるはずです。

出産前の過ごし方

  • 陣痛室で流す曲の指定
  • 「赤ちゃんも頑張っているから、お母さんも頑張って!」というようなスピリチュアルな声かけはやめてほしい

分娩室での過ごし方

  • 目が悪いので、分娩室でもメガネは常に手の届く範囲に置きたい
  • 赤ちゃんの頭が見えるようになったら、鏡越しに見たい(→手鏡持参すればOKになることも。筆者の場合、頼んでもないのに分娩台で「見る?」と聞かれました。断りました)
  • 胎盤やへその緒を見たい(触りたい)
  • 産声を録音したい
  • 記念写真を撮る前に髪や顔がぐちゃぐちゃだったら整えたい
  • 産後の絶対安静中にアロマオイルを焚いて欲しい(好きなアロマオイルを持ち込めるかも聞いてみよう)
  • 赤ちゃんの手形や足形を取ってほしい
  • 産後すぐ、足湯をしたい。足のマッサージを受けたい

その他

  • 「お母さん」ではなく、名前で呼んで欲しい(100%お母さんと呼ばれます)

コロナ対策で立ち会い出産ができない場合

  • 分娩室に入る直前に、夫や家族とビデオ通話がしたい
  • 産まれたらすぐに、夫や家族とビデオ通話で赤ちゃんを見せたい
  • 絶対安静中も、家族と連絡がとれるように近くにiPhoneを置いておきたい

バースプランに書いても、意味がないこともある

出産方法は産院ごとに制限がある&医療介入は状況により避けられない

座位分娩、水中分娩など特殊な出産方法は、そもそも対応していない産院のほうが多いです。バースプランを書く段階ではなく、妊娠初期に産院選びをする時点である程度選択肢は狭まります。また帝王切開や吸引分娩、会陰切開などの処置は誰しも望んでそうなっているわけではなく、母子の安全第一で判断がやるかやらないかが決まります。「経膣分娩じゃないとイヤ!」「絶対、会陰を切らないで!」「浣腸も導尿もしないで」「お股の毛は剃らないで」などなど、わざわざバースプランに書いても希望が通らないことの方が多いです。

個別の処置に対して「いや!」を言うよりも、「何か処置が必要になったら、事前に内容を説明して同意を得てください。他に方法がある場合はそちらについても教えてください」と伝えた方がスムーズでしょう。

立ち会い出産の内容は産院のポリシーを確認しよう

立ち会いできるのは原則夫のみ、帝王切開は立ち会い不可、出産中のビデオ撮影NGなどはよくあります。しかし産院から何も指定されていないことに関しては、ダメ元で希望を伝えてみる価値はあるでしょう。特にコロナ対策での「リモート立ち会い出産」については産院側も手探りですから、要望は伝えるだけ伝えてみましょう

カンガルーケアはできない産院もあり。へその緒カットは医療機関だと基本NG

カンガルーケアは産院によってはできないと決まっているところがあります。また、へその緒を自分が切りたいと言うリクエストも、医療機関ではNGで助産院ならOKという違いもあります。

部屋の希望は空き次第

部屋は空き状況に左右されるので、予約がとれるのでなければ書く必要ないかなと思います。「部屋の移動はなるべく避けたい」とか「大部屋なら窓側がいい」とかリクエストする方もいらっしゃるようですが、空き次第なので当日確認するぐらいでも十分かと思います。

バースプランの書き方まとめ

具体例満載でお送りしましたが、バースプランを自分で考えるためのヒントは以下に集約されます。

  1. 出産とはどんなものなのかイメージできずして、理想的なバースプランは絶対に書けないSNSやブログで出産レポートを読み漁ろう(出来れば旦那さんも一緒に!)
  2. 「あれやりたい」より「これだけはイヤだ」を優先して書いた方がお産の満足度は上がる
  3. 助産師さんに「これまであった珍しいバースプラン」を聞いてみるのもあり→自分らしいバースプランのヒントになるかも

以上、具体的な設問を想定しながら1つ1つ回答例を紹介してきました。皆さんのバースプラン作りの一助になれば幸いです。