キャラクター玩具にメリットはないという話

わが家には、キャラクター玩具・キャラクターグッズの類は一切ありません。

わが家と同様に、幼い子ども(未就学児)にはキャラクターものを与えないという親は一定数いるのですが、これをネットで呟こうものなら、ボコボコにされます(笑。

この記事は、「キャラクター玩具を買いたくないけど、そんなこと不可能でしょ?」と諦めている人に向けて書いています。

結論から言えば、ふつうに可能です🤗

わが家で、キャラクター玩具が禁止な理由

念の為。

この記事における、キャラクター玩具の定義です。


そもそも

「子どもにキャラクターおもちゃを買うか、買わないか」という話題で一悶着起きるのは、日本だけ

だと思っています。

「子どもの心に栄養をもたらすもの」という理念より、「売れるものをより多く作る」という論理が優先されてきたことは、否定できない玩具史の事実

日本玩具博物館

そんなわけで、日本のおもちゃ業界に不信感すら抱いた筆者は、夫を巻き込んで「良いおもちゃとは何か?」を猛烈に勉強しました。

※22年10月、ついにおもちゃにかけた総額が50万円を突破しましたのでタイトルを更新しました(笑。

記事で紹介されている商品を購入すると、売上の一部がロジカル育児に還元されることがあります🌱

キャラ玩具NGな理由①:子どもが長く遊ぶのは、上質なおもちゃ(用途が規定されない、オープンエンドな遊びが可能なおもちゃ)だから

わが家がたどり着いた結論は、これです👇

  • 刺激が少なく、落ち着いた見た目のもの
  • 用途に規定がなく、オープンエンドな遊びが可能なもの
  • 壊れても修理して直せるもの(使い捨てではないもの)
  • 電池を使わない(電動ではない、電子音が鳴らない)もの
  • 解釈の余地があるもの

これらの条件に全く当てはまらないので、キャラクター玩具は一切買わないという合意が夫婦の間でできありました。


キャラ玩具NGな理由②:「買って欲しかったのに、買ってもらえなかった」という失敗体験を、むやみにさせたくないから

おもちゃ業界がキャラクターのことを、商品をたくさん売るためのフックとしか見ていない以上、

幼い子どもにキャラクターを与える = 消費文化のえじきにする

このように、わが家では考えています。

そしてキャラクター大国の日本では、幼い子どもが消費文化のえじきになる機会があらゆる場所に溢れています。(子どもの出入りするところ必ずあるアンパン**のジュース自販機とか😂)

わが家では子どもの自己肯定感を高めるために、息子が「○○が欲しい」と希望を表明したら、できるだけ叶えてあげる努力をしています。また要望を断るときは、子どもが納得するまで丁寧な説明をつくし、一緒に代案を考えるようにしています。

これを可能にしているのは、息子が「○○が欲しい」と表明する機会が限られており、その内容も彼なりに熟考された上だからです。

もし息子がアンパン**が好きで、街中でアンパン**商品を見かけるたびに「買って!」「欲しい!」と喚き散らしたら、そんなに悠長に応じてはいられません💧

買ってあげられないものであっても、子どもからの「買って欲しい」のリクエストには丁寧に向き合いたい・・・わが家では、消費文化から距離をとるための作戦として、キャラクターを与えないという選択をしました。


キャラ玩具NGな理由③:色彩教育・美意識の観点から、わが家の方針に合わないから

わが家ではアート教育を大切にしています。

0歳からのアート教育

これをするのは、子どもたちにクリエイティビティとデザイン能力をプレゼントしたいからです。

幼い時期は、「きれい」「美しい」と感じる心が育まれる大事なときです。

そんな時期に、

  • 原色ばりばりで、色の調和がとれていない
  • むやみにキャラクターが印字されており、ごちゃついている
  • 光や音が出たりして、いたずらに神経を刺激される

こんなキャラクター玩具を子どもに与えることに、メリットなんて何もないです。

実際、3歳半にして息子の描くアートには、すでに配色や構図の美しさを見出すことができます。

これは生まれつきの才能ではなく、良質なインプットに支えられた後天的なスキルです。

環境さえ整えてやれば、全ての子どもが身につけられます。


キャラクター玩具を与えたくない親が考える、良いキャラクターのおもちゃの特徴

キャラクター玩具否定派の筆者ですが、十把一絡げに悪だと決めつけたくはありません。

実際に、キャラクターを使用していても「このおもちゃはいいな」と思えるものはあるので、理由とともに説明します💛

良いキャラクターのおもちゃ①:キャラクターの特徴を活かしている

ディズニーの公式キャラクター玩具(ライセンス販売品ではない)は、キャラクターへの敬意が感じられる素晴らしいものがあります。

例えば、

  • プリンセスのメイクおもちゃ(メイク道具はプリンセスの美しいイメージと合います
  • ニモの水遊びプール(海の生き物だという特徴が活かされています

これらはキャラクターのプロフィールを活かした商品です。

キャラクターの世界観を大切にするために、配色などもこだわって作られており、良いおもちゃと言えます。

良いキャラクターのおもちゃ②:パズルなど、難題に取り組む際にキャラクターの存在がモチベーションになる

パズルは子どもの発達を促す良いおもちゃです。

パズルは柄がないと遊べませんから、キャラクター商品がとても多いです。(米国でも英国でも、キャラクターパズルは大量にあります。

したがってキャラクターが存在していても、おもちゃの価値を毀損するものではなく、むしろ

「大好きなキャラクターを完成させたい」というモチベーションが、難題に取り組む糧になってくれる

というのが筆者の考えです。

子どもが賢くなるパズルとは

キャラクター玩具による悪影響の責任は、大人がとらなければいけない

キャラクター=悪、とは全く思いません。

幼い子どもに触れさせたくないのは、

そこにキャラクターが存在しなくてもおもちゃとしての機能は成立しているのに、わざわざ付加価値をつけるためにキャラクターを使用しているもの

(大抵はキャラクターのプロフィール作品の文脈とは全く無関係な使い方をしているのが悪質👎)

このように筆者は考えています。

その悪きキャラクター玩具を最初に手に取らせたのは、間違いなく大人です。

「子どもが喜ぶおもちゃといえば、アンパン**でしょう」と、親切心からグッズをプレゼントしてくれる祖父母や友人たち。「アンパン**を与えておけば静かにしてくれるかも」と、頼った親や保育者たち。

もうすでにキャラクターを与えた親からすれば、

ということでしょうが。

別に、キャラクターなしでも別の工夫でふつうにやってけます🙂👌

わが家は子どもの自己肯定感を何よりも大切に考えているので、

  • 「買って、買って」と頼んだのに、「いらないでしょ」と拒絶された時に感じる無力感
  • もう新しい発見がないから遊ばなくなっただけなのに、「このおもちゃ高かったのに!」「もう飽きたの?!」と否定された時に感じる罪悪感
  • キャラになりきって必殺技を真似したら、「それは暴力だからやめてほしい」と否定されたときの困惑

こんなふうに、子どもの気持ちを挫く経験をさせたくないという考えです。

お気に入りのキャラクターに惹かれるオタクごころは、人間の本能

アンパンマンやシンカリオン、チャギントンと出会わないまま3歳半になった息子にも、「買って」「欲しい」と言わしめる、お気に入りのキャラクター(?)がいます。

それは、電車です。

息子は大の電車好き。

赤いTシャツを着て丸の内線になりきり、黄緑色のカラー積み木を山手線に見立てて遊びます。

街中でイチョウの葉っぱを見つけると喜び(都営地下鉄や都電には、東京都の紋章である”イチョウ”のマークがあるのです😂)、JRのロゴを書こうと一生懸命アルファベットの練習をします。

2歳半ごろからは「Your attention please. The train bound for ○○ will soon arrive at …」などの駅や車内の英語アナウンスを丸覚え・・・😂発車メロディがきっかけで、音楽や歌にも関心を示しました。

愛する電車を軸にして、興味関心の幅を広げている息子を見ると、「何と最初に出会わせてあげるかの環境設定は、親の重要な責任」と、つくづく思います。


息子の話をすると、「たまたまそういう子が生まれただけ」と言われることが少なくありません。

確かに、子育てでABテストはできないので、息子が違う環境で育っていてもこうなっていたかどうかは確かめようがないです。

それでも筆者は、先天的なものではなく後天的な環境や親のマインドによる影響が多分にあると確信しているのです。(実際に、息子には3歳児らしい未熟な部分がたくさんあります。靴の左右を間違えて履いていてもお構いなしだったり、服の前後ろを気にしないで着用したり・・・あげればキリないです💧

ちなみにキャラクターなしの育児をしている家庭は、一定数存在します。インスタの子育て界隈を漁っていると、同志の多さに驚きます。

そして(インスタ上で観測できる範囲ですが)、見事にみんなわが息子と似たような感じで興味の幅を広げながら育っているのが見てとれるわけです😅

良いおもちゃを知るための1冊(お祝いリクエストの参考に…♪

「良いおもちゃとは何か」を調べるうちに出会った1冊が、とても有益だったのでシェアします。

キャラクターなし育児に興味を示した友人たちに、筆者が必ず勧めている1冊です。

子どもの育ちとおもちゃの関係について詳しい、とあるおもちゃ屋さんの店主が書かれた本です。百町森(ひゃくちょうもり)という静岡市内にあるおもちゃ屋さんなのですが、知識と経験の量が半端じゃないです✨

新生児から小学生まで、子どもの発達を知り尽くした店主がすすめる、珠玉のおもちゃの数々・・・😊

わが家も夫婦ともに「良いおもちゃ」の世界の虜になり、気がつけば50万円以上使ってしまいました(笑。(言い訳すると、1つの単価が高いので、決して大量に買っているわけではないです・・・

生まれてすぐの赤ちゃんに出会わせてあげたいおもちゃなど、この本を知ったころには時すでに遅しなものもあったので、出産前に読んでおけばよかった・・・悔やまれます。

ぜひ、図書館や書店で探してみてください😊💓