
完ミ育児中です。生後1ヶ月なのですが、ミルクの量はどれくらいまであげて大丈夫ですか?
本記事の内容
- 生後1ヶ月にあげるミルク量の目安が、1週間ごとにわかる
- 生後1ヶ月にありがちな完ミ育児のトラブルと対処法がわかる
第1子を完ミで育てた筆者が、当時の授乳記録を元にミルク量を解説します。授乳スケジュールは「ジーナ式」を厳守しました。
本記事の読者は、以下を前提とします。該当しない場合は本記事は参考程度にとどめ、詳しくは出産した産院の助産師外来でご相談ください。
- 正産期に標準体重で生まれている
- 1ヶ月健診で特に問題を指摘されていない
【完ミ専用】生後1ヶ月のミルクの量
イギリスの保健機関は、生後4ヶ月未満の赤ちゃんは約体重454g(1ポンド)あたり70mlのミルクが必要だと目安を公表しています。(*ジーナ・フォード著「カリスマ・ナニーが教える 赤ちゃんとおかあさんの快眠講座 改訂版」第3章 授乳について ミルク育児の場合より)
計算が面倒なので、ツールを作ってみました。
ただしこれはあくまでもイギリスの話なので、上の式で計算した目安のミルク量から個別に調整が必要となります。筆者の経験では、計算結果より気持ち少なくなりました。
以下は、筆者の第1子(男の子・在胎週数37週、出生3,100g)の、実際の生後1ヶ月頃の授乳記録です。ミルクの量を考えるうえで重要なのは週齢よりも体重ですので、必要な場合は新生児の授乳記録も合わせてご覧ください。

初めに断っておきますが、新生児の頃ミルクをあげすぎてしまい、この頃既におデブな赤ちゃんでした(笑。
完ミの生後1ヶ月のミルク量(「ジーナ式」提案の目安と、実際の授乳記録の比較)
第1週目
2つの例は、体重が異なることに注意してください。筆者の授乳記録は、7日間の平均を元にしました。
授乳スケジュール | ジーナ式書籍より* | 筆者の実際の授乳記録(体重4,200g) |
朝7時 | 90ml | 100ml |
朝10時-10時半 | 90ml | 100ml |
昼2時-2時半(昼寝後) | 90ml | 100ml |
夕方5時(沐浴前) | 60ml | 50ml |
夕方6時15分 | 60ml | 60ml |
夜10時-11時 | 90ml | 100ml |
深夜2時-3時 | 90ml | 100ml |
ミルク合計量 | 570ml | 610ml |
第2週目
授乳スケジュール | ジーナ式書籍より* | 筆者の実際の授乳記録(体重4,500g) |
朝7時 | 90ml | 100ml |
朝10時-10時半 | 120ml | 120ml |
昼2時-2時半(昼寝後) | 90ml | 100ml |
夕方5時(沐浴前) | 90ml | 50ml |
夕方6時15分 | 60ml | 100ml |
夜10時-11時 | 120ml | 120ml |
深夜2時-3時 | 60ml | 80ml |
ミルク合計量 | 630ml | 670ml |
深夜泣いて起きた時に日中と同じ量飲ませないように注意し始めました。大人も、夜中にドカ食いしたら日中の食事量は減りますよね。で、また深夜にお腹が空いてくる…という悪循環に。体重が増えるごとにトータルのミルク量は増えますが、深夜の授乳量を増やさないようにコントロールします。
とはいえ、どうしても寝なければミルクは足していましたし(推奨されていないけれど湯ざましに頼ったことも)、おしゃぶりを使ったり抱っこでユラユラしたり・・・、実際はあの手この手です。赤ちゃんは機械じゃないので。
第3週目
授乳スケジュール | ジーナ式書籍より* | 筆者の実際の授乳記録(体重4,800g) |
朝7時 | 120ml | 130ml |
朝10時-10時半 | 120ml | 120ml |
昼2時-2時半(昼寝後) | 90ml | 110ml |
夕方5時(沐浴前) | 90ml | 50ml |
夕方6時15分 | 90ml | 130ml |
夜10時-11時 | 120ml | 130ml |
深夜2時-3時 | 90ml | 80ml |
ミルク合計量 | 720ml | 750ml |
最近ではミルクでも授乳間隔3時間以上空けなくて良い、なんて話を聞きますが、それでも授乳回数を増やすのではなく一度に飲む量を増やすように気をつけてください。筆者は、第2子を完母で育てていたのですが、この時期に頻回授乳してしまったところ満腹にならなくても満足する子になってしまい、ちょこちょこお腹を空かせては昼夜問わず泣き叫ぶ…という最悪の習慣になってしまいました。結果的に、離乳食が始まるまで夜間3時間おきに泣くという地獄を見たので、これは特に注意してください。
第4週目(体重5,015g の目安:トータル780ml)
授乳スケジュール | ジーナ式書籍より* | 筆者の実際の授乳記録(体重5,200g) |
朝7時 | 150ml | 150ml |
朝10時-10時半 | 120ml | 120ml |
昼2時-2時半(昼寝後) | 120ml | 130ml |
夕方5時(沐浴前) | 90ml | 50ml |
夕方6時15分 | 90ml | 130ml |
夜10時-11時 | 150ml | 150ml |
深夜2時-3時 | 60ml | 60ml |
ミルク合計量 | 780ml | 790ml |
このように筆者の子どもは、生後1ヶ月目を4,200gでスタートしましたが第4週目には体重が5,200gを突破したと見え、1日のミルク量は750ml前後を推移するようになりました。生後1ヶ月の最終日に体重測定をしましたが、5,400gでフィニッシュでした。
ちょっと増えすぎですね・・・。
ちなみにフォローしておくと、生後1ヶ月で急激に太ったからといってこれまでに健康被害は全くありません。つかまり立ちをするようになった生後9ヶ月以降、みるみる痩せていき、今では健康的な体格の2歳児です。
生後1ヶ月によくある、完ミのトラブルシューティング
ミルクを飲み終わるのに時間がかかりすぎる→乳首サイズをチェックしよう
生後1ヶ月の頃は、休憩をはさみつつミルクを飲み切るのに40分くらいかかることもあります。
しかし休憩をはさまずに一生懸命飲んでいるのにも関わらず飲み終わるまでに時間がかかりすぎる、または飲んでいる途中で必ず寝落ちしてしまう場合は、哺乳瓶の乳首サイズが合っていないかもしれません。
逆に、乳首サイズが大きすぎて一気にミルクが口の中に入ってきてしまい、溺れるような状況になって拒否してしまうケースもあります。(特にネットで哺乳瓶を買うときは、付属の乳首サイズをよく確認してください。たいてい生後3ヶ月〜のMサイズが付属しています。)外出を殆どせず使用後は速やかに洗浄できるのなら、哺乳瓶は160mlボトル1本と240mlボトル2本で卒乳まで十分まかなえます。
我が家では、ピジョンの母乳実感を卒乳まで使いました。第2子は生後4ヶ月まで完母だったので、その後哺乳瓶拒否になってしまったのですが、やはりこのピジョンの母乳実感で克服することができたので信頼しています。
ちなみにガラスかプラスチックかで宗派が分かれますが、我が家は断然プラスチック派です。ガラスの哺乳瓶は、外出先で落として割って周囲に迷惑をかけてしまった経験があるので・・・。
ミルクをあっという間に飲み終わって、もっと欲しがる
母乳のノリでミルクを際限なく与えるのは危険です。大事なので引用します。
ミルク育ちの赤ちゃんは、体重別に推奨されている量以上のミルクをあげていると、あっという間に体重が増えてしまいます。1日に60〜90ミリリットル多めにあげる程度であれば問題ありませんが、飲ませすぎて毎週のように240グラム以上体重が増えていると、ゆくゆくは太りすぎて、ミルクだけではお腹がいっぱいにならなくなります。離乳食を始めてもいい時期が来る前にこのような状態になるのは問題です。
ジーナ・フォード「カリスマ・ナニーが教える 赤ちゃんとおかあさんの快眠講座 改訂版」第3章 授乳について ミルク育児を成功させるには より
しかも最近では離乳食の開始時期は遅くするのがブームですよね、我が家も第2子は生後6ヶ月スタートでした。(あえてブームと書いたのは、赤ちゃんのお世話の常識はあまりにも短期間に変わってしまうからです。新たな科学的根拠が出てきたり、否定されたり・・・と、常識はあっという間に変わるので最新情報を入手してください)
ただし生後1ヶ月目というのは成長期で、標準成長でも1kg程度増加するものなので、これも赤ちゃんの様子を見ながら…となります。
物足りなさそうな時、筆者が試したことをあげておきます。
- あえて小さめの乳首に替えて、飲むのにかかる時間を長くする
- ミルクを飲み終わったら、おしゃぶりに差し替えて吸ってもらう(筆者が入院した産後ケア施設の助産師さんは、哺乳瓶の乳首をおしゃぶりがわりに与えていました。)
- お湯を多めにして、ミルクを薄めて飲ませる(今は推奨されていない方法ですが、我が子は2人とも2倍希釈までなら満足してくれました)
第1子の時は、ほとんど母乳が出ないおっぱいをとりあえず吸わせておくというスキンシップで乗り切ったこともあります(笑。
筆者も大いに参考にした「ジーナ式」は母乳育児を前提としたねんトレ本ですが、完ミの項目も充実しています。「第3章 授乳について」にはミルク育児をするお母さんに向けた指南が山ほど載っていますので、必見です。
(筆者は改訂版・旧版の両方を持っていますが、絶対に改訂版を購入してください。黄色い表紙は、旧本です!メルカリなどで安く売られていても、だいぶ内容が変わっていますからピンクの方を選んでくださいね。)
それでは完ミ育児ライフ、楽しんでください!