完ミ育児中です。生後1ヶ月なのですが、ミルクの量はどれくらいまであげて大丈夫ですか?
そんな疑問にお答えします。
本記事の内容
- 生後1ヶ月にあげるミルク量の目安が、1週間ごとにわかる
- 生後1ヶ月にありがちな完ミ育児のトラブルと対処法がわかる
第1子を完ミで育てた筆者が、当時参考にした「ジーナ式」の授乳スケジュール・ミルク量をもとに解説します。
本記事の読者は、以下を前提とします。該当しない場合は本記事は参考程度にとどめ、詳しくは出産した産院の助産師外来でご相談ください。
- 正産期に標準体重で生まれている
- 1ヶ月健診で特に問題を指摘されていない
【完ミ専用】生後1ヶ月のミルクの量
イギリスの保健機関は、生後4ヶ月未満の赤ちゃんは体重450gあたり70mlのミルクが必要だと目安を公表しています。
赤ちゃんの体重(g)÷450(g)×70(ml) = [1日にあげるミルクの総量(ml)]
ただしイギリスと日本では事情が異なりますので、上の式で計算した目安のミルク量から個別に調整が必要となります。筆者の感覚では、計算結果より若干少なくなると思います。
参考:「ジーナ式」で提案している、完ミの生後1ヶ月のミルク量
第1週目(体重3,660g の目安:トータル570ml)
朝7時 | 90ml |
朝10時-10時半 | 90ml |
昼2時-2時半(昼寝後) | 90ml |
夕方5時(沐浴前) | 60ml |
夕方6時15分 | 60ml |
夜10時-11時 | 90ml |
深夜2時-3時 | 90ml |
第2週目(体重4,050g の目安:トータル630ml)
朝7時 | 90ml |
朝10時-10時半 | 120ml |
昼2時-2時半(昼寝後) | 90ml |
夕方5時(沐浴前) | 90ml |
夕方6時15分 | 60ml |
夜10時-11時 | 120ml |
深夜2時-3時 | 60ml |
※深夜の授乳で多めに飲む習慣がついてしまうと、日中に十分な量飲まなくなります。すると再び夜中にお腹を空かせてたくさん授乳させる必要が生じ、夜型赤ちゃんへの負のスパイラルに陥ります。体重が増えるごとにトータルのミルク量は増えますが、深夜の授乳量を増やしてはいけません。
第3週目(体重4,630g の目安:トータル720ml)
朝7時 | 120ml |
朝10時-10時半 | 120ml |
昼2時-2時半(昼寝後) | 90ml |
夕方5時(沐浴前) | 90ml |
夕方6時15分 | 90ml |
夜10時-11時 | 120ml |
深夜2時-3時 | 90ml |
※成長期の間は、ミルクをもっと欲しがるそぶりを見せるかもしれませんが、ミルクを与える回数を増やすのでは無く1回あたりのミルク量を増やすことで調節します。ミルクは母乳と異なり消化に時間がかかるので、授乳スケジュールは守りましょう。
第4週目(体重5,015g の目安:トータル780ml)
朝7時 | 150ml |
朝10時-10時半 | 120ml |
昼2時-2時半(昼寝後) | 120ml |
夕方5時(沐浴前) | 90ml |
夕方6時15分 | 90ml |
夜10時-11時 | 150ml |
深夜2時-3時 | 60ml |
※日本人の赤ちゃんは生後1ヶ月→2ヶ月までの4週間でおよそ1kg体重が増えますが、上の表では1.4kgも増えている計算になります。したがって赤ちゃんの体重の上昇幅を睨みながら、ミルクの量は各人で調節すべきでしょう。
筆者の場合:生後1ヶ月のミルクの量
筆者の子ども(男児)は、生後1ヶ月目を4,200gでスタートしましたが最初の10日間は1日のミルク量が650ml前後になるように調整していました。体重が4,800gに到達した頃には、1日のミルク量は700ml前後に増え、第3週目が終わるくらいまではそのままでした。第4週目には体重が5,200gを突破したと見え、1日のミルク量は750ml前後を推移するようになりました。生後1ヶ月の最終日に体重測定をしましたが、5,400gでフィニッシュでした。
(1ヶ月間の間におよそ1.2kgも体重が増えたことになります。成長曲線の標準ラインよりちょっと急激に上がった印象ですが、体格が良い方で、ミルクをとっくに卒業してあちこち走り回る今でも体重は成長曲線の上の方を行ったり来たりしているので…体質かな?と思います。)
※正確に申し上げると、筆者の場合は生後1ヶ月の時点では混合育児でした。しかし搾乳して哺乳瓶であげていたので、授乳量は正確です。また1日にあげる搾母乳の量は多くてもせいぜい90mlくらいなものでしたので、ミルクと置き換えて考えて差し支えないと思います。
生後1ヶ月によくある、完ミのトラブルシューティング
ミルクを飲み終わるのに時間がかかりすぎる→乳首サイズをチェックしよう
生後1ヶ月の頃は、休憩をはさみつつミルクを飲み切るのに40分くらいかかることもあります。
しかし休憩をはさまずに一生懸命飲んでいるのにも関わらず飲み終わるまでに時間がかかりすぎる、または飲んでいる途中で必ず寝落ちしてしまう場合は、哺乳瓶の乳首サイズが合っていないかもしれません。
筆者はドクターベッタの哺乳瓶を使用していたのですが、30分以上一生懸命吸っているのに1mlもミルクが減っていなくて絶望したことがあります。その哺乳瓶は購入したばかりで、乳首の切れ目があまり開いていなかったようでした。そこで付属のピンで少し抜き差ししたところすぐに解決し、スルスル飲めるようになりました。
↑ドクターベッタの哺乳瓶、デザインが可愛くて使いやすいのでおすすめです。(ロングサイズになると電子レンジ除菌器に入らなかったので、うちでは当時非売品だったドクターベッタ哺乳びん ブレイン S3-80mlを特別に入手して1年間使い倒しました。)
ミルクをあっという間に飲み終わって、もっと欲しがる
一見、「よくミルクを飲みたがる赤ちゃん」のように見えますが注意が必要です。赤ちゃんがミルクをもっと欲しがる原因は
- 本当にお腹が空いている
- ただチュパチュパ吸いたいだけ
の2種類あることに注意しましょう。日によっていつもより合計60-90mlほど多めにミルクをあげる日があっても良いですが、それで体重が毎週240g以上のペースで増加する場合は注意が必要と「ジーナ式」では言っています。(ただし生後1ヶ月目というのは成長期で、標準成長でも1kg程度増加するものなので、これも赤ちゃんの様子を見ながら…となります。)
目安のミルク量に対して求めるままに与え続けることの弊害は、生後3-4ヶ月になった頃出てきます。その頃、離乳食を始めるにはまだ早すぎる月齢なのに、もはやミルクを飲むだけでは満足できなくなってしまうのです。
そうなると母子ともに困り果ててしまいますから、求めるままにミルクを追加するのでは無く
- あえて小さめの乳首に替えて、飲むのにかかる時間を長くする
- ミルクを飲み終わったら、おしゃぶりに差し替えて吸ってもらう
- 湯冷ましをあげる(現代の日本では、湯冷ましをあげるのは推奨していませんね。健康に悪いからNGという意味では無く、ミルクや母乳で十分な水分補給ができているのであえてあげる必要がない、という見解)
など別の方法で、「ただチュパチュパ吸いたいだけ」という欲求を満たしてあげると良いでしょう。筆者の場合はおしゃぶりも使いましたが、ほとんど母乳が出ないおっぱいをとりあえず吸わせておくというスキンシップで乗り切ったこともあります。
なんだか「ジーナ式」の回し者のようになってしまいましたが・・・、筆者はこの書籍に本当に助けられました。1日のミルク量やスケジュールは、この本が指示する内容と実際の子どもの様子を照らし合わせながら調節するだけでしたので超ラクでした。「ジーナ式」自体は母乳育児を前提としたねんトレ本ですが、完ミでも十分に参考になります。おすすめです!
それでは完ミ育児ライフ、楽しんでください!