クアトロ検査はあてにならない?実際に受けて、結果を見た感想

クアトロ検査を受けることにしましたが、結果の信憑性に不安が残ります。検査結果はどのように知らされるのですか?また、検査結果の見方を教えてください。

 

こんな疑問に答えます。

 本記事の内容

  • クアトロ検査の受け方がわかる
  • クアトロ検査の結果の信憑性がわかる
  • 実際のクアトロ検査の結果用紙を元に、結果の見方がわかる

実際に2018年にクアトロ検査を受けた筆者が、クアトロ検査の受け方・結果の見方をレポートします。医学的な内容は、受診していた大学病院で配布された資料(画像あり)を元にしています。

クアトロ検査(クアトロテスト)の受け方:検査同意書の内容を公開

クアトロ検査のタイムライン:申込から結果まで

妊娠12週
クアトロ検査を受けたいと担当医に申し出る

第1回の妊婦健診の際に、担当医にクアトロ検査を受けたいと申し出ました。その場で、クアトロ検査が受けられる妊娠15週に検査の予約を入れてくれました。また検査の説明書兼同意書を渡され、「わからないことがあったらいつでも聞いてください。また、同意書は提出後に撤回することもできます」と説明されました。

クアトロ検査は夫婦揃ってのカウンセリングは必要ありません。同意書には妊婦本人署名、配偶者署名が求められますが、配偶者署名欄は代筆でもOKでした(何ででしょう)。

妊娠15週
検査当日

クアトロ検査実施前に、丁寧なエコーあり

検査前に、いつも通り体重・血圧測定・尿検査を実施しました。またこの日は、クアトロ検査を実施すると言うことで初期スクリーニング(いつもより丁寧な経腹エコー)が行われました。担当医の他にもう一人、よりベテランの医師も加わりかなり詳しく見てくださいました。

脳があるか、心臓が4部屋に分かれているか、血液が逆流していないか、四肢はあるか、骨はあるか・・・などこの週数でわかる異常を目視で見つけていきます。特にじっくり時間をかけるのは、赤ちゃんの首の後ろのむくみ(NT、ダウン症児はこのNTが分厚いという特徴が知られています)の測定です。

「一応、エコーで見た感じだとNTは無さそう。また、ダウン症児によくある”鼻の骨がない”という特徴もない」というコメントをいただき、検査に赤ちゃんの無事を確認できてよかったです。

クアトロ検査(採血)を実施

クアトロ検査だからといって、特別なことは何もありませんでした。いつもの採血と同じく、血を数ml抜かれるだけです。絆創膏を貼って、終了です。

抜かれた血にはラベルが貼られて、医療機関から検査機関に送られます。結果がわかるのは2週間後です。

妊娠17週
クアトロ検査の結果発表→スクリーニング陰性でした

検査結果は内容に関わらず、必ず医師から対面で発表されることになっています。

診察室に入るなり「何より検査結果が気になるでしょうから結論から言いましょう、大丈夫です」と伝えられました。そしてその後ゆっくり時間をかけて、なぜ”大丈夫”なのか、検査結果を元に根拠を説明して頂きました。

※ここでスクリーニング陽性(染色体異常が疑われる結果)になると、感度100%の羊水検査に進むか問われます。陽性確定なら中絶を希望する場合は、羊水検査を一番遅くとも妊娠18週中には受けておく必要がありますので、検査の予約は最短日時をその場で押さえるイメージです。

検査終了

スクリーニング陰性で結果に納得できた方、またはスクリーニング陽性でも「確定診断は受けない、運命にかける!」という方は、検査はここで終了です。

クアトロ検査の説明書・同意書(検査費用の説明あり)

内容については後述するので、「こんな説明書・同意書を渡されるんだな」と雰囲気をつかんでいただければと思います。

クアトロ検査はあてにならない?結果の信憑性について

クアトロ検査でわかること

クアトロ検査でわかるのは、以下の染色体異常の赤ちゃんを妊娠している確率です。

  • 21トリソミー(ダウン症)
  • 18トリソミー
  • 開放性神経管奇形(二分脊椎・無脳症など)

そもそも18トリソミーや二分脊椎・無脳症の場合は、運よく生まれてきても長く生きられないケースが多いです。18トリソミーではまれに5~10歳まで生きる人もいます。

ダウン症に関しては、無事に生まれてきても大きな発達の遅れ(成人時に3~4歳児くらいの発語と言うのが標準レベル。発音が不明瞭で家族以外聞き取れないことも。支援学級を卒業後、一般企業に正社員として勤務できている例はほぼない)が見込まれます。

※ちなみにダウン症で検索すると「親の会」がトップに出てきて、「ダウン症は個性」とか「俳優や芸術家として活躍している人もいる」などとかなり前向きな説明をしていますが、そう思い込まないとやってられない立場の方々によるポジショントークでしょう。(と、義実家に成人済みのダウン症患者がいた筆者は思います。)より公平な情報を知りたい場合は、医療機関や大学などのサイトを読むことをお勧めします。

クアトロ検査の結果の信憑性は?

クアトロ検査は妊婦さんから採血するだけで結果が出るので、ノーリスクなのが嬉しいです。しかし、その代わり100%の結果は出ません。クアトロ検査の感度は80%ですが、具体的な検出率は以下の通りです。

  • 21トリソミー(ダウン症)→87%
  • 18トリソミー→77%
  • 開放性神経管奇形→83%

ですから、クアトロ検査の結果が陰性でも13%の確率で「やっぱりダウン症でした」ということがあり得ます。

そう言われてしまうと、「流産のリスクを冒しても、最初から羊水検査を受けた方がいいのでは?」とか「結果が陰性でも、モヤモヤして結局安心できなさそう」と心配になるかと思います。

しかし同じ「陰性」でも、限りなく陽性の可能性が低い陰性とほとんど陽性に近い陰性というように、程度の差が存在するのです。ちなみに筆者は”限りなく陽性の可能性が低い陰性”でしたので、担当医も「羊水検査に進む必要はないでしょう」という見解でしたし、筆者もその考えに賛成でした。感度80%とわかりつつ、結果を信じて安心して出産日を迎えることができたのです。

では、結果の見方について実際の用紙をお見せしながら解説していきます。

クアトロ検査の結果の見方:実際の検査結果をお見せします

スクリーニング陽性とスクリーニング陰性の境目:カットオフ値とあなたの確率を比べよう

まずは、実際の結果をご覧ください。

筆者の場合、ダウン症である確率は1/9500という結果でした。これは「同じ1/9500(約0.01%)の結果だった妊婦さんが9500人いたとすると、その中のたった1人がダウン症の赤ちゃんを妊娠している可能性があります。つまり、残りの9499人の妊婦さんの赤ちゃんはダウン症ではありません」と解釈します

クアトロ検査では、ダウン症のカットオフ値は「1/295」となっています。つまり「同じ1/295(約0.34%)の結果だった妊婦さんが295人いたとすると、その中の1人がダウン症の赤ちゃんを妊娠していて、それ以外の294人は違います」という解釈です。

したがって、カットオフ値よりも高い確率の場合はスクリーニング陽性、低い確率の場合にはスクリーニング陰性という結果になります

もちろんカットオフ値より自分の結果がずっと低くても、100%ダウン症の赤ちゃんが絶対に生まれないということではありません。とはいえ、微妙な数値でぎりぎりスクリーニング陰性になっているのでない限りは「もうこれで確定診断には進む必要はない」と腹を括ることはできるのではないでしょうか。

(参考):年齢別のダウン症・18トリソミーの赤ちゃんを妊娠している確率(妊娠15-27週)

以上、クアトロ検査について実際にテストを受けた立場からレポートしました。

他の出生前診断については、こちらの記事でまとめていますので費用やスケジュールなどが気になる方には参考になると思います。

【図解】出生前診断の費用と、いつからいつまで?のスケジュールまとめ

わからないことは、ぜひ次回の診察時に医師に質問してみてください。