重症の「上の子可愛くない症候群」体験談③「産後うつ」と診断され、治療の道へ

前回までのあらすじ

上の子に触られたくないと思うほど、憎むのはおかしい。

私は、先の見えない絶望感から◯◯まで考えました。

しかしどうせ◯ぬなら、と、最後に

保育園に子どもたちを預けて、ひとりになってみる

という手段にかけてみました。

👇前回の記事はこちら

重症の「上の子可愛くない症候群」体験談②いつまで続くかわからない絶望

「上の子可愛くない症候群」の治療のため、保育園に入園させるまで

認可保育園の申込条件

当時の私(専業主婦)が、認可保育園を申し込むための方法は2つ。

  • ハローワークで求職票を取得し、求職要件で申し込む(ただし3ヶ月以内に就職できなければ退園)
  • 診断書を用意して、疾病要件で申し込む

私は、

  • 心身ともにボロボロなので、まずはゆっくり休みたい
  • この機会に自分のメンタルヘルスと真剣に向き合い、2度と同じことを繰り返したくない

これらの理由から、基本的に長時間保育・就学前まで無期限で在園できる、「疾病要件」を選びました

診断書が必要ですから、メンタルクリニックの受診が確定しました。

※無認可の保育所なら、診断書がなくても入園できます。私も見学に行きました。しかしわざわざメンタルの弱っているときに「無認可」というリスクを背負う必要はないな…と思い、やめました。


メンタルクリニックを受診

メンタルクリニックに行くのは、とても勇気が必要です。

  • もし医者に私の考えや気持ちを否定されたら、今度こそ本当に死ぬしかなくなる
  • これで治癒しなかったら、もう他に方法はない。最後の切り札を切ってしまう気がして怖い
  • 一度「精神疾患を持っている」と診断されたら、もう元の人生に戻れない気がする

不安でした。

この時、産後5ヶ月。

すでに、メンタルクリニックを自力で探すだけのキャパはありませんでした。

(診断書をもらうだけならぶっちゃけどこのクリニックでも良いと思いますが)私はこの機会に腰を据えて、自分のメンタルヘルスとしっかり向き合うことを望んでいたので、周産期の母親のメンタルに詳しい医師のいるクリニックを、子育て支援センターの担当者に調べてもらいました

いくつか候補があがったうち、自宅から最も通いやすく、ホームページなどを見て信頼できそうな場所に決め、電話をしました。

悲しいことにメンタルクリニックはどこも混んでいて、初診が1ヶ月以上待ちというのはザラです。

しかしドタキャンが多いので、キャンセル待ちの列に並べば、あっという間に順番がくることがあります。私も、「初診は1ヶ月待ち」と言われたにも関わらず、翌日には診てもらえることになりました

「産後うつ」と診断され、無事に(?)疾病要件をクリア

産後5ヶ月後半、メンタルクリニックの初診。

上の子を緊急一時保育で預かってもらっている間、下の子を連れて受診しました。

心理士によるカウンセリング、医師による問診、採血などを経て、その場で「産後うつ」と診断されました。

自分では「適応障害」かと思っていたので、うつ病と言われショックでしたが、希死念慮があるために「産後うつ」と診断されたようです。

覚悟を決めて、診断書の発行をお願いしました。

どの病院でも診断書の発行には1週間程度かかりますが、

子育て支援センターの担当者に「産後うつと診断された」と電話で伝えたところ、7日間だけだった緊急一時保育を、1ヶ月間に伸ばしてもらえることになりました。

診断書が手元になくても、後から提出すればよいのだそうです。

しかも今度は、子どもたち2人とも預かってくれるといいます。

それだけで、気持ちがグッと楽になりました。

【産後7ヶ月】認可保育園という安定的なサポートを得る

緊急一時保育を利用している1ヶ月間で、保育園の申し込みをしました。

保育園は、園によって特色があります。

「丁寧な育児」へのこだわりがあったので、「どこでもいいから預かってほしい」という気持ちにはなかなかなれませんでしたが、保育園の見学・申し込みの手続きは全て夫に一任しました

「産後うつ」は、全てのことを悲観的に考えてしまいます。

例えば「男性保育士がいる」という情報だけで、「娘が性被害にあったらどうしよう。娘をリスクに晒してしまう。私が産後うつになったせいだ」と、大真面目に自分を責めます。

とはいえ、すでに診断書までもらっている以上、自力で家庭保育を続けるのが不可能なことは自分が1番よくわかっています。

夫を信頼することにしました。


疾病要件の加点は、最強です。

フルタイム就労(夫)×疾病(妻)なら、空きさえあれば、ほぼ100%第1希望の園に入園できます。

年度の途中ということもあり、2人バラバラの園にはなってしまいましたが、無事に子どもたちを認可保育園に通わせられることが決まりました。

最初は慣らし保育が必要ですが、事情が事情なので、2園ともかなり巻き(慣らし保育を日間で完了)で終わらせてくれました。

最初の3週間は、送り迎えや荷物の準備は全て夫がやってくれたように記憶しています。

治療開始から1年以上経過。「上の子可愛くない症候群」は治ったのか

治療開始から1ヶ月

日中子どもを預かってもらって、メンタルクリニックでの治療を開始してから、重症の「上の子可愛くない症候群」はあっという間に氷解しました。

漢方や薬も色々試しましたが、1番効いたのは、子どもと離れてゆっくり休めたことだと思います

とはいえ、最初は罪悪感に苛まれていました。

「みんな共働きで保育園を利用しているのに、私はズルい」

土日に子どもの面倒を見るために、平日5日間休息する・・・といった状態に、嫌気がさしました。

治療開始から2ヶ月

ところが2ヶ月目からは、平日子どもを預けている間に「将来のための勉強」や「在宅ワーク」を始められるまでに回復していました。

横になる時間も多いですが、子どもを保育園に預けている罪悪感は減っていきました。

治療開始から3ヶ月

3ヶ月目からは、ワンオペでどこでもお出かけに連れて行けるようになりました。

乳幼児2人連れて往復3時間の電車移動をすることも😲

お出かけ中に多少のトラブルがあっても、自信をもって対処できるようになりました。

治療開始から半年

半年後には、ついに「在宅ワーク」の収入で保育料を賄えるようになってきて「自分のせいで家計に負担をかけている」という劣等感から、名実ともに解放されました。

この頃まだ癇癪を起こされると、イラッとする気持ちは起こりました。

でも◯してやろうとは、夢にも思いません。

「あぁーイライラする」と思って、歯を食いしばる程度です。

【現在】治療開始から1年以上経過

1年以上経った今は、子育てに自信がついて、SNSをみても他の家庭が何をやっているかや、他の人からどう思われているかが心の底からどうでも良くなりました。(だからこうやって、恥ずかしい経験も晒すことができます)

うまくいかない日もありますが、子どもたちに腹を立てることはもうありません。

大抵は

「上の子に◯◯されてムッとしたけど、これは私が子どもの時に親から植え付けられた◯◯という考えが怒りの根っこにあるな」

とか

「上の子が悪いことをするのは、きっと甘えたいという気持ちの表れだな。明日は早くお迎えに行こうかな」

と、冷静に物事を捉えることができています。

「怒らない育児」がリアルにできているので、子どもたちの自己肯定感はめちゃくちゃ高いです。

重症の「上の子可愛くない症候群」に苦しんだときも、行き場のない怒りを自分に向けたことで、ほとんど上の子の心や体に傷をつけずに済んだのも幸いしました。(結果、うつ病を引き起こしたので全く喜べないですが…😅)

まあ、今は

私も子どもたちも、とっても幸せです🤗💚

【叫び】現代の子育ては「無理ゲー」なので、躊躇なく支援を受けてほしい

私たちは完璧じゃないです。

それにも関わらず、

一歩間違えればすぐ孤立して、あっという間に道を踏み外すようなひっどい社会で子育てをさせられているんです。

そしてこんな孤独な子育ては、人類史上私たち以外誰もやったことのない「無理ゲー」なんです。

もし支えてくれる人がいっぱいいて、「ちょっと1日遊びに行きたいから子ども見てて」と気軽に言える環境なら、こんなに子どもに怒りを感じますか?感じないと思います。

「ママ家事したいから、ちょっと近所の子と遊んできてよ」と送り出せたら?ほんの数十年前は、庭先なら2歳くらいの子だって親から離れて子どもたちだけで遊ばせてましたよ。(いまそんなことしたら通報されるでしょ😡?

仕方ないから「ちょっと静かにしてて」と、スマホやTVを与えたら、それはそれで罪悪感に苛まれる。

ね、無理でしょう。

私の場合は、上の子と一緒にいるときは憎さと怒りでどうしようもなくなるのに、保育園に登園して行って部屋がシーンとした途端、怒りの感情は一瞬で消え去り、心穏やかになれました

そしてしっかり睡眠を確保して、心身に余裕が戻ったとき、心から子どもを愛せるようになったのです。

魔法のように効く薬を飲んだとか、マインドフルネスで感情をコントロールしたとか、そういうことじゃないんです。

子どもと距離を置く時間をつくり、しっかり寝て、公的な医療にアクセスしただけで、以前よりずっと良い人間になれたんです。

私たちには価値があります。

私たちは、辛い思いをひとりで抱えるべき存在ではない。

子どもに残酷な気持ちを抱いた私たちは、ひどい人間なんかじゃない。

私たちは、子どもを愛そうとしている。

「子どもを可愛くない」と思うのはおかしいと、自分を責めたことのある真っ当な人間。

そんな私たちに、子どもに対して残酷な気持ちを抱かせるほど、孤立させた環境が悪い。

私たちは孤立状態から救われる必要がある。

だから、助けを求めるんです。

助けを求めてください。

「子どもから離れたい」と思ったら、子どもから離れたいけれど自力で方法を調べられないくらい追い詰められているなら、今すぐ誰かに、生身の人間に心の問題を打ち明けてください。

大丈夫、まだ間に合います。

あらゆる支援は、あらゆる医療は、私たちのためにあるんです。

迷惑をかけたくないなんて思わないでください。

お礼は、元気になってからいくらでもすれば良いんです。

誰かに助けてもらった経験のある人は、誰かを助けられる人になります。絶対なります。

だから今は、助けを求めることに最後の力を使ってください。

私が恥を晒すことで、誰かだ救われる限り、私はこの記事を公開し続けます。

今となっては、恥だなんて思っていないですけどね。

むしろ、恥ずかしがって自分の経験を語ってこなかった先人たちに腹が立つ思いです。

(だって産後うつの罹患者、めちゃめちゃ数多いんですよ!なんで隠すの?なんで強がるの?もっと経験を語ろうよ。たくさんの”救われた事例”を、後輩たちに伝えようよ。)

…まあ、理由はよくわかりますけどね🥰

メンタルヘルスについて、オープンに語れる日が早く来ると良いです。

ご自身の経験をシェアしたいという方がいましたら、コメント欄を活用してください。(投稿後、管理人に承認されるまでは公開されません。)

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