近年ちょっと話題の、「おうちモンテ」についてお話ししましょう。
モンテッソーリ教育にインスパイアされた、美しく整った子どもスペースをインスタグラムで見たことがあると思います。
それらは反論の余地なく美しいのですが、一部の親たちは、まあ、「うざい」と感じています。
なぜでしょうか?
記事で紹介されている商品を購入すると、売上の一部がロジカル育児に還元されることがあります🌱

誤解しないでほしいのですが、モンテッソーリ教育そのものは素晴らしいです。
さらにいえば、私はモンテッソーリ教育のファンです。私がそれを知ったのは、インスタグラムがきっかけでした。紹介された書籍は全部読み、教具を100均の材料で手作りし(まさに、おうちモンテ!)、「子どもの家」の見学まで行きました(しかも2園!)
インスタのおかげで、私は子どもの発達や教育について考えを深め、行動に移せました。現代の子育ては、情報戦です。だから「うざいと思うなら見なければいい」という指摘は、まったく的外れです。
しかし、インスタが子どもの真の成長ではなく、映えやマーケティングのための口実になると、問題です。
その辺の保育園よりも充実したお部屋を見せつけられた日には、私たちは子育てがうまくいっていないように感じてしまうのです。

ソーシャルメディアの時代、比較のトラップにはまるのは簡単です。
おうちモンテを実践するストーリーズを見て、自分には何か足りないものがあるように感じてします。しかし、絵に描いたような完璧な子どもスペースや、念入りに準備された「おしごと」は、コンテンツでしかありません。
そこには脱ぎ捨てられた靴下、ぐちゃぐちゃの折り紙、何かのパーツ、ギャン泣きで鼻水を垂らす2歳児は写っていないのです。(都合の悪いものはアプリで一発で消せる時代です。一度やってみてください!

親として、私たちは「他人は他人、自分は自分」を肝に銘じるべきでしょう。
おうちモンテを「うざい」と思うのは、まるで彼女たちが子育ての優等生のように見えるから。でも、勘違いしてはいけません。彼女たちは、ママ界の優等生ではなく、インフルエンサー稼業の優等生です。戦うリーグが違います。
だから、インスタ映え100点のおうちモンテのことは放っておきましょう。本当に大切なこと、つまり、目の前の子どもを笑わせて、サポートすることに集中するのです。
SNSは、ひとの意識を支配するようにつくられています。ある著名なライターは、こういいます。
生まれたばかりの息子が何か可愛いことをしていると、どんなふうにツイートしようかと反射的に考えてしまっていた。かけがえのない瞬間を経験することよりも、ツイッターにコンテンツを(無償で)提供することが優先だったのだ
オリバー・バークマン. 限りある時間の使い方 (Japanese Edition) (pp.101-102). Kindle 版.
子どものプライバシーを守り、家族や親しい友人とだけ喜びを共有するのは、インフルエンサーにはできません。

もしあなたが自分の子育て体験をSNSでシェアしたいなら、倫理的なインフルエンサーになりましょう。(これは、私自身に向けてのアドバイスです!)
つまり、
本物であること、透明であること、過激で不安を煽るようなメッセージを投稿する誘惑に負けることなく、自分の考えを伝えること
です。
子育ては競争ではないし、万能なアプローチもないことを忘れないでください。
まずは、素直な気持ちを認めてください。別に、ひねくれているとか、嫉妬しているとかわざわざジャッジする必要はないです。そんなことないですから。
そして、自分は親として素晴らしい仕事をしているのだと自分に言い聞かせてください。
それでいいんです。