子どもにスマホを持たせる前に、親の関与が必要な理由

わが家は車を持っていません。だから旅先でレンタカーを借りた時、子どもたちは大喜びしました。
3歳の兄は運転席に、1歳の妹は助手席に座って「さぁ出発させてくれ」とこちらを見やりました。
でも私と夫は、子どもたちを後部座席のチャイルドシートに押し込みました。車は便利だけれど、責任をもって使用しなければ、深刻な交通事故につながります。
分別のある大人なら、子どもを守るために、好き勝手させないのは当然です。
さて、スマートフォンやタブレットについて、車と同じくらい、そのリスクについて考えている保護者はどれほどいるでしょうか。
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子どもにスマホを持たせる前に教えたい8つのこと

スマホやタブレットは、いわばデジタル空間を走る車。法律で規制されていないからといって、適切な指導をせずに、デジタルの世界を歩かせるわけにはいきません。保護者がハンドルを握り、デジタル機器の、安全で賢い使い方を教えることが重要なのです。
では、子どもたちが潜在的なリスクを認識し、責任を持ってデジタル機器を使用するために必要な知識とは何でしょうか?
もし、自動車の運転免許のように、スマホ・タブレットもライセンス制だったら。試験では、どんな知識を問われるでしょうか?
そんな発想から、次の8つの”必修項目”が明らかになりました。
礼儀正しいオンラインコミュニケーションと、他人のプライバシーへの配慮を学びます。
個人情報を他者と共有することへの、慎重な姿勢を身につけます。個人情報には、自分が写っている画像や、思想や意見も含まれます。
デジタル社会の「自分の家」に鍵をかける方法を学びます。強力なパスワードをマスターし、詐欺を回避します。公衆無線LANや位置情報共有のリスクを理解します。
年齢に合ったアプリを選び、アプリ内課金やスクリーンタイムを管理します。使い過ぎないようにすることで、心身の健康を守ることができます。
ネットいじめによって引き起こされる弊害を認識します。またターゲットにされた人々を、サポートすることを学びます。
スクリーンタイムと運動や外遊び、他人とのコミュニケーションをバランスよく行うことを習慣づけます。
信頼できる情報と誤った情報を区別します。また、広告やスポンサー付きコンテンツを見分ける目も養います。
創造的なプロジェクトや、教育的なチームワークのためにデジタル機器を使用することを学びます。プログラミング、動画編集などを通じて、世の中に価値を提供できることを学びます。
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子どもにいつからスマホを持たせるか

先ほどの8つの”必修項目”を全て理解できるようになるのは、13歳前後でしょうか。
日本では中学入学を機にスマホを持たせる家庭が多いですから、妥当といえます。
この時期は、子どもたちが
- 抽象的な概念を理解し、
- 潜在的なリスクを評価し、
- 十分な情報を得た上で意思決定ができる
ようになる年頃です。
ただし、それでは13歳になるまで一切デジタル機器を使用させないのが正しいかといえば、そうではありません。
13歳以下でも、保護者の監督と指導があれば、安全に使用してデジタル機器のメリットを享受することができます。
私は子どもたちが13歳になるまでゆっくりと、先ほどの8つの項目を生活に溶け込ませながら教えるつもりです。ただ、まだとても幼いので、デジタル機器は一切触らせていません。(詳しくはこちらの記事にあります)

短期的な研究では、次のことが明らかになっています。
- 2歳ごろまで、画面上に映っているものを本当に理解はしていない
- したがって、デジタル機器を通じて知識や理解力、知覚能力を高めることはできない
米国小児科学会は十分な研究に基づく提言として、2歳以下の子どもに画面を見せないよう勧告しています。メリットがないどころか、視力に悪影響が出るなどデメリットがあるからです。
チャイルドシートしか座れなかった幼い子どもが、助手席、やがて運転席へとステップアップしていくように。デジタル機器とも、安全なひとり立ちへ向けて、年月をたっぷりかけてやりたいものです。
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子どもにスマホを持たせる親の責任

子どもたちは、私たちの一挙手一投足を見ています。子どもたちに健全なデバイスの使用習慣を身につけさせたいなら、私たち自身の行動にも気を配る必要があります。
サイバー心理学者のメアリー・エイケン博士は次のように指摘します。
私は親たちからよく、こんな質問を受ける➖何歳から赤ちゃんに画面を見せても安全ですか?(中略)しかしそれより先に、親たちには次の質問を考えてもらいたい。あなたの赤ちゃんに、『あなたの携帯電話の使い方』を経験させるのは、何歳からが適切なのだろうか?
P4 メアリー・エイケン著「サイバー・エフェクト 子どもがネットに壊される」ダイヤモンド社
親がどんなにデジタル・エチケットの徹底を訴えても、子どもである自分の写真をインスタに投稿しまくっていたと分かった日には、目も当てられません。
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また、この問題についてもっと深く知りたい。個別のトラブルへの解決アドバイスが欲しい!という人には、次の2冊がおすすめです。
この機会に自分のスマホの使い方を見直したいという方には、こちらを推薦します。「目の覚める」読書体験になること請け合いです。
さぁ、子どもたちの責任あるデジタル機器の使用への道を切り開くために、一緒に頑張りましょう。感想や実体験についてのコメントは、インスタグラム(@logicalikuji)でいつでもお待ちしております!
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